阿南高校 R7校長ブログ

生物基礎「体細胞分裂の観察」

2025年9月2日 19時11分
校長ブログR7

 本日、生物基礎の授業(1年生)で、タマネギの体細胞分裂の観察実験に取り組みました。

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 使用した材料は、事前に固定(細胞の活動を止める処理)や染色(染色体を見やすくする処理)、細胞の解離(細胞同士の結合を弱め、見やすくする処理)が施されたタマネギの根端です。生徒たちは根端の先端部分(1〜2mm)をスライドガラスの上で押しつぶす「展開」作業を行い、プレパラートを作成しました。

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 検鏡では、低倍率(150倍)で分裂期の細胞を探し、その後見つけた細胞を視野の中心に移動させ、高倍率(600倍)で詳細に観察です。

 教科書に載っているような分裂期の細胞は数少なく、ほとんどの細胞は分裂前の「間期」です。なかなか分裂期の細胞を見つけられず四苦八苦している生徒もいましたが、分裂期の細胞を根気よく探し、前期・中期・後期・終期とそれぞれの特徴的な染色体の動きを確認しようと懸命に観察を続けました。

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 ヒモ状に見える染色体の凝縮(前期)、細胞の中央=赤道面に並ぶ染色体(中期)、染色体が分裂し両極に分かれていく後期、そして新しい娘核や娘細胞の形成が見られる終期と、細胞分裂全体の流れを実感できたようです。

 班同士で見つけた分裂期の細胞を見せ合い、意見交換をしながら進めることで、活発な学びの場となりました。生徒たちは苦戦しながらも協力しあって、科学的な興味や観察力を育んでいました。

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センニンソウに似た花「ボタンヅル(牡丹蔓)」 ー葉に注目ー

2025年8月29日 11時11分
阿南🌸blog

 今朝の通勤途中、大下条のR151号線を外れ、学校に向かう道すがら、ふと道路脇に目をやると、白い小さな花が目に留まりました。遠目には、昨日このブログで紹介したセンニンソウ(仙人草)にそっくりですが、近づいてみると、そこには違う表情がありました。

 花はセンニンソウよりやや小ぶりで、直径は2cmほど。何より印象的なのは、やわらかくふわっと広がる雄しべの姿です。センニンソウ(仙人草)のような甘い香りはほとんどありません。そして、一番の違いは葉の形。ギザギザ(鋸歯)とした3つの小葉が特徴的です。

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 「ボタンヅル(牡丹蔓)」です。

 ボタンヅルという名前は、葉の形がボタン(牡丹)に似ているツル性植物であることに由来します。学名は Clematis apiifolia。この「Clematis」という属名から、園芸植物として愛されるクレマチスやカザグルマ(風車)の仲間であることがわかります。

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 見た目は繊細で可憐ですが、これも毒(プロとアネモニン)を持つ植物で、センニンソウと同じく皮膚に触れるとかぶれや水ぶくれを起こします。草刈りや扱いの際にはご注意を。

 秋が深まる頃には、ボタンヅルの花も白い綿毛の種子となり、風に揺れる姿を見せてくれるでしょう。

 今週初め(8月25日)に始業式を迎え、2学期がスタートしました。生徒たちの新しい歩みとともに、自然風景も少しずつ秋へと向かっています。来週はもう9月。足元の生物たちにも目を向け、季節の移り変わりを感じながら、まだまだ続きそうな残暑を過ごせればと思います。

白く香る仙人草 —その美しさと、ひそむ注意点—

2025年8月28日 09時28分
阿南🌸blog

 阿南高校前道路脇の法面に、ふわりと白い花がさいています。

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 今が見頃のこの花の名は「センニンソウ(仙人草)」。ツル性の植物で、夏の終わりから初秋にかけて、甘く爽やかな香りとともに小さな白い花を群れ咲かせます。

 その可憐な姿に、思わず手を伸ばしたくなる方もいるかもしれません。

 ですが、ここで少し注意が必要です。

 センニンソウは、実は毒性を持つ植物。茎や葉の汁には「プロトアネモニン」という成分が含まれており、肌に触れると皮膚炎や水ぶくれを引き起こすことがあります。私自身、以前うっかり素手で触れてしまい、水ぶくれができただれてしまった経験があります。

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 この植物には「ウマクワズ(馬不食)」という別名もあり、馬や牛も本能的に避けるほど。見た目の美しさに惑わされず、触れたり口にしたりすることは絶対に避けましょう。

 センニンソウの特徴は、十字に開く4枚の白いガク片と多数の雄しべ。よく似た花に「ボタンヅル」がありますが、葉の形で見分けることができます。センニンソウの葉は卵形で縁が滑らか、ボタンヅルは葉の縁にギザギザがあります。観察の際は、ぜひ葉にも注目してみてください。

 この植物の名の由来もまた風情があります。花が終わると、雌しべが銀白色の綿毛となって長く伸び、まるで仙人の髭のような姿に変わります。これが「仙人草」と呼ばれる所以です。

 今は花の時期、秋には「仙人の髭」となった姿もこのブログでご紹介できればと思っています。季節の移ろいとともに変化する植物の表情を、ぜひ一緒に楽しみましょう。

地域の力、平和の願いを未来に ー2学期始業式ー

2025年8月25日 09時55分
校長ブログR7

 長い夏休みが終わり、今日から2学期が始まりました。体育館に集まった生徒の皆さんの表情には、まだまだ暑い中ですが、夏の経験を経た確かな成長が感じられました。

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 始業式講話では、長い夏休みを終え、成長した生徒たちに、2学期に向けたメッセージを伝えました。

 戦後80年という節目に触れ、平和のバトンを未来へ繋ぐ責任、「想像力のスイッチを入れよう」という言葉を通して、世界の課題を自分ごととして捉えることの重要性を伝えました。

 また、夏休み中に開催された「阿南高校と地域の発展を考えるシンポジウム」で再確認した、阿南高校が地域にとってかけがえのない存在であることを改めて伝えました。

(始業式講話の内容は、下記のボタンからご覧いただけます。)

新任式・授与式

 始業式講話後、新しくみえたALTのオーロラ先生をお迎えする新任式を行いました。オーロラ先生はアメリカのユタ州出身で、日本語も堪能です。長野とソルトレイク、同じ冬季オリンピック開催地という共通点もあり、生徒たちも親近感を覚えたことでしょう。

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 また、1学期の終わりにに「介護職員初任者研修」を修了した地域探究コース福祉系の生徒9名に、修了証の授与式を行いました。2年次からの努力が実を結び、地域を支える人材としての一歩を踏み出した生徒たちを心から誇りに思います。

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 2学期も生徒たちがそれぞれの目標に向かって、実りある日々を送ってくれることを願っています。

阿南高校と地域の発展を考えるシンポジウム ー地域と学校が未来を育むためにー

2025年8月21日 20時44分
校長ブログR7

 本日、8月21日(木)、「第1回 阿南高校と地域の発展を考えるシンポジウム」を阿南町文化会館にて開催しました。

 猛暑の中にもかかわらず、200名を超える阿南高校にゆかりある同窓生の方や地域の皆様にご来場いただき、心より感謝申し上げます。

 開会にあたり、宮島喜文同窓会長のご挨拶
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 シンポジウムは、人口減少と高齢化が進む地域において、高校が存続し、地域を元気にするための協働のあり方を探ることを目的として開催されました。私も校長として、ご来場の皆様に改めて学校概要を中心にお伝えしました。続いて、今回の提言書作成の中心的に関わったワーキンググループ座長の木下長義 氏から提言書の説明がありました。

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 基調報告では、兵庫県立村岡高等学校の今井典夫 氏と、鳥取大学教授の筒井一伸 氏が、地域と高校の連携の重要性について示唆に富んだお話をしてくださいました。特に、地域に根差した教育の成功事例などは、今後の阿南高校にとって大きなヒントとなるものでした。

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 続くパネルディスカッションでは、司会に筒井先生・助言者として今井先生の下、同窓会(木下長義 氏)、行政(阿南町長の勝野一成 氏)、保護者(PTA会長の片町元彦 氏)、地域の代表(地元スーパー経営者の杉本文良 氏)の皆様とともに、阿南高校の特色化に向けた提言書をもとに意見を交わしました。高校時代の思い出や、提言書の中で一番共感した部分、阿南高校の強みについてなど、それぞれのお立場からお話しをいただきました。

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 パネルディスカッションの中で、「阿南高校特色化に向けての提言書」で述べられている、高校と地域の存続を一体のものとして捉えるという理念が、参加者全員の共通認識として確認できたのではないかと思います。

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 今回のシンポジウムを通じ、高校の存続は地域(南部5町村)全体の課題であり、地域をあげて地域と高校の未来を一緒になって考え、支え合い、協働していくことの重要性を改めて感じることができたと思います。

 今後、提言書に示された様々な構想を実現するため、本日の共有したビジョンをもとに、地域と学校が連携し、具体的な取り組みを進めるきっかけとなることを強く願っています。

 本日はご多忙の中、遠方よりお越しいただきご講演された今井先生、筒井先生、そして、ご参加いただいた全ての皆様に、改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。

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 シンポジウム当日の配布資料は、阿南高校同窓会のホームページにアップしました。

阿南高生と一緒に、地域をもっと楽しくしませんか?
アイデアやご相談は、お気軽に阿南高校へご連絡ください。

阿南高校前バス停の修繕とサツマイモの成長

2025年8月12日 20時12分
校長ブログR7

 夏休みも終盤に差しかかり、明日からはお盆を迎えます。校内には静かな時間が流れ、生徒や教職員もそれぞれ、この夏にしかできない貴重な時間を過ごしていることと思います。

 さて、今日はそんな静かな学校の様子の中から、二つの話題をご紹介します。

 一つ目は、学校前の南部公共バスのバス停です。7月22日、夏休みに入る頃から修繕工事が始まりました。

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長年にわたり、皆さんの登下校を支えてきたこのバス停ですが、冬季に撒かれる塩化カルシウムの影響もあり、床が腐食し、安全面に不安が生じていました。取り壊しも検討されましたが、下條・富草・新野・売木方面から通学している約20名の生徒のために、修繕を決断していただきました。

 猛暑の中、職人の皆さんが汗を流しながら作業を進めてくださり、現在は床と壁の設置が完了しています。

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 お盆明けには屋根の取り付けが予定されており、8月25日の始業式には、新しく生まれ変わったバス停が皆さんを迎えてくれると思います。

 そして、もう一つは、みんなで植えたサツマイモの苗です。

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サツマイモは一般的に肥料をあまり必要としませんが、今回は校庭の片隅に植えたため、土壌の栄養分が少なく、ツルの伸びが思わしくありませんでした。そこで今日、少量ではありますが肥料を施しました。

 ここ数日は雨のおかげで涼しい日が続いていましたが、明日からは再び真夏の日差しが戻ってくるとの予報です。この恵みを受けて、サツマイモが力強く成長してくれることを願っています。

 新学期、生徒の皆さんの笑顔に会えるのを楽しみにしています。新しくなったバス停と、大きく育ったサツマイモのように、皆さんがそれぞれの目標に向かって元気に突き進んでくれることを願っています。

仲間と奏でるケルト民謡 〜一人から始まったハーモニー〜

2025年8月7日 17時21分
校長ブログR7

 連日暑い日が続いていますが、二十四節気では今日「立秋」です。昨日からの雨で、少し暑さも和らぎましたが、夏休みいかがお過ごしでしょうか。

 本日、長野県吹奏楽コンクール出場を控えた生徒たちによる演奏会が、音楽室にて行われました。ちょうど別件で、本校にお越しになっていた宮島同窓会長様、三浦同窓会事務局長様にもお声がけし、教職員とともに生徒たちの演奏を聴きました。

 生徒たちが披露してくれたのは、明後日8月9日にホクト文化ホールで開催されるコンクールで演奏する「ケルト民謡による組曲」です。

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 吹奏楽部は、現在ユーフォニアムを演奏する生徒ただ一人で活動しています。一人で熱心に練習を重ねてきた彼を、「なんとかコンクールに出場させてあげたい」という温かい想いが、多くの生徒たちを動かしました。授業で「音楽Ⅲ」を選択している仲間たちが集まり、楽器経験の有無に関わらず、共に舞台に立つことになったのです。

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 生徒たちの本格的な練習期間は、文化祭が終わった7月中旬からと短いものでした。放課後や夏休みを利用して練習を重ねてきました。短い期間で集中して取り組んだ努力は、生徒たちの演奏からひしひしと伝わってきました。

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 一人で頑張ってきた生徒と、彼を支えようとする仲間たちの気持ちをまとめ上げ、音楽科のU先生は熱心に指導してくださいました。ありがとうございました。

 明後日(8月9日)はいよいよコンクール本番です。一つのハーモニーとなってホクトホールに響き渡ることを願っております。

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 頑張れ、阿南高校吹奏楽部!

未来への第一歩 ~中学生体験入学~

2025年7月31日 11時36分
校長ブログR7

 本日、阿南高校では中学生の体験入学が実施されました。厳しい夏の日差しが降り注ぐ中、来年度の入学を考えている中学生の皆さん、そして引率の先生方、保護者の皆様、合わせて80名近くの方々にお越しいただきました。多数のご参加、誠にありがとうございました。

 来校された皆さんは、生徒が手伝う受付へと進んでいきました。

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 全体会では、緊張の中にも、集まった中学生の皆さんの真剣な眼差しが印象的でした。私(校長)や教頭からは、阿南高校の魅力や特色、高校生活へのの概要について話をさせていただきました。

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 その後は、本校生徒による学校紹介です。1年生の女子生徒と3年生の男子生徒が、阿南高校の魅力や、日頃の学び、今頑張っていることなどを、自身の言葉で熱意を込めてプレゼンしました。また、生徒会やクラブ活動について、生徒会の会長・副会長が説明しました。先輩たちのリアルな声は、中学生の皆さんにとってとても身近で、進路を考える上で貴重な情報になったと思います。

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 全体会後は、高校の授業を体験する模擬授業です。中学生の皆さんはそれぞれ2講座を選択し、普段とは異なる高校の専門的な学びを体験しました。

 本校の特色の一つである福祉授業では、福祉を深く学んでいる3年生が一人ひとりの中学生に付き添い、点字体験を行いました。

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 他にも、多岐にわたる科目の模擬授業が行われました。数学では「よくわかる数学」で確率の授業、社会では「私たちはなぜ募金をするのか?」、理科では「目の錯覚」。また、国語の「意外と身近な古典の世界」で日本の文化を、商業では「小口現金出納帳」で簿記の授業を、そして、英語ではスラムダンクの漫画を用いて楽しく英語を学びました。

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 模擬授業を終えた後、中学生のみなさんはそれぞれで校内をまわってクラブ活動見学を行いました。

 今日の体験入学はいかがでしたか?高校の様子、垣間見ることができたでしょうか?自分の進路選択に、少しでも参考になったのであれば幸いです。

 阿南高校は、地域に根ざし、豊かな自然や文化、そして地域の人々との交流を大切にしながら学べる環境が大きな特徴です。普通科の学びを深めることはもちろん、専門性を高める商業や福祉の授業も選択できるなど、多様な学びの機会を提供しています。今日の体験が、皆さんの未来を考えるきっかけとなることを願っています。

 連日、猛暑日が続く暑い夏ですが、体調に気を付けながら、各自の目標に向かって夢を実現するよう、残る中学校生活を力強く歩んでほしいと思います。皆さんとまたお会いできる日を楽しみにしています。

1学期終業式 〜未来へ架ける実り大き夏へ!〜

2025年7月25日 14時06分
校長ブログR7

 阿南高校では1学期の終業式を迎えました。生徒の皆さん、本当によく頑張りました!

校長講話では、以下の内容を話しました。

【創造と団結 成長を実感した1学期】
 阿南祭での創造力と団結力は、まさにテーマ「虹~未来への架け橋へ~」の通りでした。仲間と共に汗を流した経験は、きっと大切な財産になったことでしょう。

 今月、北信越の高等学校PTA連合会の研究大会で、バレーボール元日本代表監督・中垣内祐一さんの講演が聴く機会がありました。「結果ではなく過程を大切にすること」、「自分で気づき、考え、行動する力」の大切さを説かれました。悩んだり、うまくいかない時こそ、人は成長している証拠。そのような経験を積み重ね、夏休み、そして夏休み後も。それぞれの目標を持って前向きに過ごしてほしいと思います。

【地域文化を未来へつなぐ阿南高生】
 先日7月13日、大阪・関西万博で「遠山の霜月祭り」「和合の念仏踊り」「大島山の獅子舞」など、南信州の民俗芸能が披露されました。  (遠山出身の)1年・N.Gさん、3年・K.Rさんは保存会の皆さんとともに「遠山の霜月まつり」の舞を披露し、南信州の文化を世界に発信してくれました。本当にお疲れさまでした。

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 面を被り赤色の襷をし、走り回って、背中から飛び込むような動きをしています。これを「四面の舞」というそうで、この動きは邪気を払い、場を清める意味があるそうです。そして、祭りの熱気が最高潮に達する瞬間でもあるそうです。

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 写真から2人の凛とした姿、そして熱気あふれる会場の様子が伝わってきます。霜月祭りは、無病息災を願って受け継がれてきた祭事。 その舞台に若者が立つ姿は、地域の希望そのものです。  

【地域とともに、文化をつなぐ】
 文化祭の「地域のみんなの本気展」に象徴されるように、本校は地域とともに歩んでいます。郷土芸能同好会では、新野の盆踊りや新野の雪まつりなど、地域の祭りの技を磨き伝承しています。地域と共に歩む阿南高校にとって、郷土芸の同好会や万博で遠山の霜月まつりを披露した二人の姿は、文化を未来へつなぐ素晴らしい手本となると思います。若い皆さんが地域の魅力を発信していく、そんな一歩こそが「未来への架け橋」になると信じています。

【実り多き夏休みへ】
 明日からは夏休みです。特に3年生は進路実現に向けた大切な時期。普段できないことにも挑戦し、高校最後の夏を豊かに過ごしてください。

 飯田下伊那地区はこの時期(7月から秋にかけて)毎週のようにどこかで祭りが開催され花火が上がる、とても珍しい地域です。皆さんの地域にもきっと素敵なお祭りがあるはずです。友達や家族と参加し、ふるさとの温かさを感じてみてください。

 1か月後、一段とたくましくなった皆さんに会えることを楽しみにしています!健康に気をつけて、実りある夏休みを!

「福祉の目と心」を携えて 〜介護職員初任者研修修了式〜

2025年7月24日 17時21分
校長ブログR7

 明日は1学期終業式。いよいよ待ちに待った夏休みですね。

 本日は阿南高校の特色の一つでもある福祉系の学習に取り組む生徒たちの素晴らしいニュースをお届けします。

 本日3時間目、本校の福祉系生徒を対象とした「介護職員初任者研修修了式」を執り行いました。

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 「介護職員初任者研修」は、介護の仕事に就く上で必要となる重要な資格です。今回、晴れて修了証を手にしたのは、9名の3年生の生徒たちです。彼女、彼らは2年生の時からこの研修に取り組み、所定の座学と実技に加え、実際の施設での実習を通して、高齢者や障がいのある方々への理解を深め、実践的なスキルを磨いてきました。

 修了式に先立ち、生徒たち一人ひとりから、これまでの福祉実習で得た学びや経験について発表してもらいました。

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 生徒たちは、デイサービスや訪問介護など、それぞれの実習先での利用者の方々との交流や具体的な介護実践について、自分の言葉で堂々と報告しました。介護の専門知識や技術だけでなく、利用者さんと心を通わせることの大切さや、人の役に立つ喜びを実感したことなど、温かい心が伝わる発表でした。

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 この研修修了は、将来、地域社会を支える介護のプロフェッショナルとして活躍するための大きな一歩となります。修了した9名の生徒たちの進路は、福祉関係への就職、あるいは他の分野へ進む者、さらには大学(短大)や専門学校でより専門的な資格取得を目指す者など、様々です。しかし、どのような道に進むにしても、この研修を通じて培った「福祉の目」と「福祉の心」を忘れずに、社会の中で人の役に立ち、貢献してくれることを心より願っています。

 本校では、福祉分野で活躍できる人材の育成に力を入れています。今回の研修修了は、生徒たちの1年半にわたる努力の結晶であり、心から誇りに思います。

 修了した9名の生徒の皆さん、本当におめでとうございます。

ドラマ教育ワークショップ ー異文化理解と自己表現ー

2025年7月14日 16時09分
校長ブログR7

 本日、3年生の選択授業「一般英語」で行われた異文化理解講座第5講で、金原渚さんを講師にお招きし、ドラマ教育の手法を用いた特別授業(ワークショップ)が行われました。

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 金原さんは、阿南町新野に伝わる伝統芸能「新野の盆踊り」の音頭取りとして活動される傍ら、首都圏のIT企業に勤めながら地元・新野で地域と都市をつなぐ新しいライフスタイルを実践されています。また、2021年には長野県を縦断する演劇作品『新野物語』に出演されるなど、多岐にわたる表現活動にも積極的に取り組んでこられました。ちなみに、金原さんは、阿南町観光大使を務める女優・歌手で、舞台を中心に活躍され栗生みなさんと同級生でいらっしゃるそうです。
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 今回の授業は、ドラマ(演劇)の手法を通じてコミュニケーションや自己表現の基礎を学ぶ、大変貴重な機会となりました。ワークショップは、生徒たちが異文化への理解を深めるための工夫が凝らされていました。

【異文化への第一歩】 〜イメージの共有〜

 ワークショップでは、ファシリテーターの金原さんから「〇〇国について思い浮かぶイメージは?」という質問が出されました。

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 生徒たちは15秒ほど声を出さずに考えながら教室内を歩き回り、金原さんの合図とともに、それぞれの思い浮かんだイメージを大きな声で発声。例えば、「ブラジル」でイメージすることとはでは、「コーヒー」「サンバ」「サッカー」といった言葉があがりました。その声を頼りに、同じイメージの生徒同士でグループを見つけ、着席するというものです。

【背中の国名を当てよう!】 YES/NOゲーム

 次に生徒たちは、「背中の国名あてゲーム」に挑戦しました。生徒一人ひとりの背中には、本人には見えないように国名が書かれたシールが貼られます。生徒たちは、友だちとの質問(とその回答)を通じて、自分の背中に貼られた国名を当てていく活動です。ただし、自分から相手にできる質問は、「YES」か「NO」で答えられる内容に限られます。

 例えば「その国はアジアにありますか?」とか、「英語は話されていますか?」といった感じに質問を工夫しながら、相手の表情や返答の仕方からヒントを得て、自分なりに推理を進めていきます。

 これらのワークショップを通して、生徒たちは「相手に伝わるように話すこと」「言葉以外の情報にも気づくこと」など、ふだんと違った学びを体感しました。他者との関わりの中で、表現する楽しさ・難しさを学ぶことができたでしょう。今後の学習や人間関係において、新たな視点となり、大きな広がりのきっかけとなることを期待しています。 

交通安全を体感! 〜装置とシミュレータで安全を〜

2025年7月10日 20時09分
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 本日、全校生徒を対象の交通安全教室を体育館で実施しました。私は残念ながら、中学校への進路講話のため不在にしておりましたが、伊藤教頭が写真で、そして担当のK教諭が資料で、安全教室の様子を報告してくれました。

 今回の教室では、阿南警察署の皆様にご指導いただきました。日頃から本校生徒を含め、地域の安全に尽力されている署員の皆様に、心より感謝申し上げます。

 教室は、生徒一人ひとりが「自分のこと」として交通安全を、特に自転車の安全運転について考える実践的な内容でした。

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 写真のように自身の俊敏性や危険予測能力を測る装置を体験しました。生徒たちは、光や条件に素早く反応する中で、瞬時の判断力が交通事故防止に重要かを体感しました。

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 次に行ったのは「交通安全シミュレータ 危険予測 自転車編」です。生徒たちは写真のように、固定された自転車に乗り、目の前の複数のモニターに映し出されるバーチャルな道路を走行。飛び出しや見通しの悪い交差点など、現実で起こりうる危険な場面を体験し、安全な判断と操作を実感しました。日々の中で自転車を利用する生徒にとって、非常に貴重なシミュレーション体験となった思います。

 配布された資料にも重要な情報がありました。

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長野県警HP啓発チラシより(特定小型原動機付自転車について)

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 近年普及が進む「特定小型原動機付自転車(キックボード)」の正しい利用法について再確認するとともに、昨年11月1日に改正された道路交通法についても学びました。特に、自転車乗車時のヘルメット着用努力義務化や、自転車の危険な運転に対する新たな罰則は、安全意識を高める上で非常に大切なことです。

 飯田下伊那地域では、今年度に入って高校生の自転車事故が例年よりも多発しております。幸い本校生徒に大きな事故は起きていませんが、決して他人事ではありません。今回の交通安全教室を通じて交通ルールを再確認し、自分の身は自分で守る意識を強く持って欲しいと願っています。

令和7年度 同窓会定期総会 開催

2025年7月6日 15時35分
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昨日(7月5日)、阿南高校の文化祭に合わせ、同窓会の定期総会が開催されました。日頃より、母校である阿南高校、そして在校生である後輩たちのために、多大なるご理解とご支援、ご協力をいただいております同窓会の皆様に、心より感謝申し上げます。

 総会では、宮島喜文同窓会長、そして前同窓会長で顧問の宮島久男様よりご挨拶をいただきました。多くの同窓生の皆様にお集まりいただき、母校への深い愛情を感じる機会となりました。

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 昨年度は、同窓会のご支援により、空き教室(21号教室)にエアコンや机、椅子が整備され、学年集会など様々な教育活動に活用させていただいております。(文化祭では「地域のみなさんの本気展」の展示会場でした。)これら令和6年度の事業報告や会計報告の他、今年度の事業計画や予算案が議題として挙げられ、承認されました。

 また、昨年度冬頃からは、阿南高校の魅力向上と地域連携のため、同窓会が中心となり、先進校(兵庫県村岡高校)視察が実施さ、関東支部長の木下長義様を座長にワーキンググループが結成。視察の成果を基に、これからの阿南高校と地域との連携に向けた提言書が作成されました。その提言書が今日の総会で討議され、承認されました。

 今年度の事業計画としては、来る8月21日(木)には、阿南町の阿南文化会館にて、村岡高校の今井典夫 先生と、鳥取大学地域学部の筒井一伸 教授を講師にお招きし、「阿南高校と地域の発展を考えるシンポジウム」開催を予定しております。

 人口減少と高齢化が加速的に進む中、地域と高校の存続は喫緊の課題です。このシンポジウムが、地域と高校が協働し、教育を通じて地域を元気に、未来を創るための貴重な意見交換の場となることを期待しております。

 同窓会の皆様の温かいご支援が、阿南高校の教育活動、阿南町の活性化に繋がっていくことを改めて実感しております。今後も引き続き、母校、後輩の生徒、そして地域のために、変わらぬご尽力とご協力を、心よりお願い申し上げます。

阿南祭2025 一般公開! ~彩り豊かな教室・校内展示編~

2025年7月5日 19時43分
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 7月5日(土)、今日は一般公開が開催されました。生徒たちが日頃の学習やクラブ活動の成果を披露する場です。校内の教室や廊下を彩った展示の様子を写真と共にご紹介します。

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 4階は1年生のクラスが趣向を凝らした展示をしました。1ーBの教室は、廊下からすでに異様な雰囲気が漂う「お化け屋敷」は新聞紙を大胆に活用した装飾で、中からは悲鳴や怪しげな物音が聞こえ、盛況の様子でした。

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 その隣の1ーAの教室では、大人から子どもまで楽しめる「縁日」。射的コーナーでは真剣な眼差しで的を狙う子どもたちと、優しく遊び方を説明する生徒たちの姿が印象的で、笑顔で楽しめる空間となっていました。

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 2年生のクラス展は、秋の修学旅行事前学習の発表です。バルーンで飾り付けられた入り口をくぐると、修学旅行先の広島の平和学習に関する展示が広がり、飛行機や原爆ドームの模型から、広島を訪れる前に平和や歴史を学ぼうとする強い意欲を感じました。秋の修学旅行が、忘れられない旅行となることと思います。

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 視聴覚室は美術部員と美術選択者による作品ギャラリーです。個性豊かな校章デザインをはじめ、油絵、洗練された包装紙デザイン、鉛筆デッサンなど、多様な作品がずらりと並びました。生徒たちの豊かな発想力と表現力が感じられ、来場者は一つひとつの作品をじっくり鑑賞していました。

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 日本の伝統文化に親しめる茶華道部のブースでは、畳の上で浴衣姿の生徒たちが、お点前を優雅に披露していました。凛とした静けさの中に、所作の一つひとつが美しく映え、来場者の目を引きつけていました。また、会場には色とりどりの花材を用いた生花の作品が並び、生徒たちの繊細で豊かな感性見ることができました。

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 先年好評でした「地域のみんなの本気展」が今年も開催されました。地域の皆様にご出展いただいた絵画、写真、陶芸、手芸品、書道など、多岐にわたる力作の数々。温かみのある作品や、地域の魅力を再発見できるような写真に、多くの来場者が足を止めていました。

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 阿南高校のクラブ活動や生徒会の歴史を振り返る展示では、歴代の生徒会誌や文化祭ポスターが並びました。特に印象的だったのは、多くの卒業生の皆様がご自身の高校時代の生徒会誌を手に取り、懐かしそうに読み返す姿です。中には、この場で卒業以来の旧友や先生との再会に、喜びの声を上げている方も見受けられました。

 生徒一人ひとりの個性と、仲間との協力、そして地域の皆様との温かい繋がりが、阿南祭の校内展示をより一層輝かせました。ご来場いただいた皆様、誠にありがとうございました。

弾ける青春!熱気と感動の「A1グランプリ2025」(校内祭)

2025年7月4日 18時41分
校長ブログR7

 阿南祭初日の校内祭、午後の体育館は、阿南高校伝統のクラスステージ発表「A1グランプリ」で歓声の渦に包まれました!生徒たちの若さ溢れるエネルギーがステージで弾けました。

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 各クラスがこのA1グランプリのために準備を進めてきたダンスや劇は、創造と個性の宝庫。色鮮やかなTシャツで、ユーモラスな小道具やマスク(お面)なども使って、会場からは歓声と拍手が送られました。どのクラスも、最高のパフォーマンスで全校を魅了しました。

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 生徒たちは、クラスの仲間と協力して一つのものを創り上げ、ステージから若さ溢れる輝きを全身で表現していました。真剣な眼差しの中にも弾ける笑顔が、大きな感動と活力を与えてくれたと思います。

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 この「A1グランプリ」を通して、表現することの楽しさ、そして困難を乗り越え、協力することの大切さを改めて学んだこと思います。未来へ向かう生徒たちにとって、かけがえのない「架け橋」となる体験となりました。

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 明日7月5日(土)はいよいよ一般公開日。保護者の皆様、地域の皆様、同窓生の皆様、多くの皆様のご来場を心よりお待ちしております!

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