阿南の夏の生物「タマムシ」
2023年8月2日 14時07分阿南高校の校門脇にあるモミジの幹で、キラキラと美しい「タマムシ」を見つけました。本当、いつ見ても綺麗な虫ですね。
タマムシは、カンカン照りの8月夏の昼間によく活動します。それは、タマムシのキラキラした金属光沢と関係が深いためです。
虫たちの天敵といえば鳥ですが、多くの鳥たちはキラキラした輝くものを嫌います。鳥よけにCDをぶら下げている所をよく見かけますね。あれと原理は同じです。キラキラは人には目立ちますが、天敵の鳥には効果絶大で、鳥よけという理由があったのです。
タマムシの成虫はエノキの葉が好物で、産卵はエノキの他にケヤキ、コナラ、クヌギ、シラカシなどの広葉樹にするそうです。飯田下伊那南部にはこのような樹種がとても多く、子どもの頃から夏のよく晴れた青空に、キラキラッと輝くタマムシの飛ぶ姿をよく見かけたものです。
タマムシの金属光沢は死んでも失われないため、古くから人を魅了してきました。奈良県斑鳩町の法隆寺にある飛鳥時代の厨子「玉虫厨子」(国宝)は有名ですね。実際には見たことはないのですが、社会科の教科書などで写真で見たり聞いたりしたことはあるのではないでしょうか。