阿南高校 R7校長ブログ

受け継がれる伝統 ー郷土芸能鑑賞会(下條歌舞伎編)ー

2025年11月2日 17時06分
校長ブログR7

 昨日11月1日、郷土芸能鑑賞会では生徒の発表に続き、下條歌舞伎保存会による特別公演「絵本太功記 十段目 尼ヶ崎の段」が上演されました。体育館に設えられた舞台には、障子や書院造のセット、松や竹の飾りが施され、江戸の空気を醸し出していました。

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 下條歌舞伎は、江戸時代中期から下條村に伝わる地芝居です。昭和46年に保存会が結成されて以降、地域の子どもから大人までが舞台に立ち、世代を超えて伝統を守り続けています。今回も、下條村出身の若者たちが多数出演しました。

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 武智十兵衛光秀役は、阿南高校OBで保存会会長の福澤さん。十兵衛光秀の息子・十次郎役には本校2年生の齋藤翔さん、加藤正清役には同じく2年生の大塩龍琢さん。真柴久吉(豊臣秀吉)役は阿智高校の鎮西さん。そして十次郎の許嫁・初菊役には、下條小学校の児童2名が前半・後半に分かれて登場しました。

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 演目は、光秀が謀反(本能寺の変)を起こした後、戦に向かう息子と祝言を交わす場面から始まり、母・皐月を誤って刺してしまう悲劇、瀕死の十次郎が戦況を語る場面へと続きます。終盤では、久吉(=秀吉)と加藤清正が登場し、光秀との対峙が描かれます。

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 舞台の緊迫した場面では、役者が「見得(みえ)」を切ると、客席から「よっ!」といった掛け声とともに、おひねりが舞台へと投げ込まれました。

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 舞台と客席が一体となる、温かく賑やかなひととき。伝統芸能が、今の若者たちの手によって、確かに受け継がれていくことを強く感じる時間となりました。

 今回の公演にご尽力いただいた下條村や下條歌舞伎保存会の皆様、出演者の皆さん、そしてご来場くださった地域・保護者・同窓生の皆様方に、心より感謝申し上げます。

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 このあとの午後、生徒・教職員・同窓会の皆様との懇談会が行われました。

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