校長講話
皆さん、新しい年、2024年 令和6年が幕を明けました。
新春を祝いたいところですが、みなさんも新年早々より心を痛めたのではないかと思います。元旦には、能登半島での震度7の地震・津波が発生しました。そして翌日には羽田空港では海上保安庁機と民間機の接触事故という大惨事と続きました。被災された方々や事故に遭われた方々へ、心からお見舞い申し上げますとともに、犠牲になられた方々とそのご家族、ご親族の皆様に心からの哀悼の意を表します。
羽田空港での事故は、テレビでも刻々とその様子が映し出され、旅客機に燃え広がる炎に、正に凍りつく思いでしたが、379名乗員乗客が全員無事に機体から脱出できたことは、海外のメディアでも“奇跡“と報じられ、危機的な状況下でも乗務員の対応・乗客の反応には目を見張るものがあり、驚くべき事でした。過酷の状況下でも、冷静に判断し整然とした行動ができるよう、あぁありたいと思った次第です。
みなさんはこの年末年始、どのように過ごしましたでしょうか?
ゆっくり休み、正月行事を楽しんだり、心身共にリフレッシュすることができたでしょうか?
今年の干支は『辰』=龍ですね。十二支 子丑寅卯辰(巳・・)を改めて見てみると、辰だけが実際に存在しない架空の動物となっています。なぜなんでしょう?12月の29日放送の「チコちゃんに叱られる拡大版SP」での問題『十二支の中でなぜ辰だけ架空の生き物?』を見た人もいるかと思いますが、チコちゃんの答えは、
上へ昇っていく生き物といえば龍しか思いつかなかったから
でした。大東文化大学の山口謠司教授が解説してましたが、そもそも十二支は中国の殷の時代(紀元前17~15世紀ごろ)に誕生したものと言われていて、古代の中国にあった「12の周期で物事が一巡する」という考え方が大本だそうで、そういえば、1年も12ヶ月、時計も12時となっていますね。もともとの十二支は1年を12に区切り、その時期ごとの植物の成長過程を表す漢字だったというのが元祖十二支だったそうです。ただし、植物の成長過程はわかりにくいという事で、12を身近な動物に置き換えていったそうです。芽生えから5番目の辰は“空に向かって植物のツルがぐんぐん伸びていくイメージ”ですが、これに相当する動物が「龍」しか思いつかなかったことから辰=龍となったようです。
2024年 令和6年は辰年、みなさんも上り龍の如く、ぐんぐんと大きく成長する1年であって欲しいと願っています。
今年のカレンダーを見ると、2月が1日多いですね。4年に一度のうるう年です。4年に一度というとオリンピック。この夏開催されるオリンピックはパリです。東京五輪からもう4年経つのかと思うと、そういえば、コロナの影響で1年延長となりましたので、ちょっと感覚が狂っていました。移籍した大谷選手のドジャースでの活躍も楽しみですが、今年の夏パリで開催されるオリンピックで、アスリートたちの素晴らしい活躍も、本当に楽しみです。
さて、今日から3学期がスタートします。3年生は3月1日が卒業式ですし、登校は1月末の学年末考査までで、2月は週1回の登校となります。1、2年生は短い期間に考査が2回あったり、入学者選抜の関係で登校しない日もあったりと、3学期はとても短い学期です。よく言われることですが、「3学期は0学期」として捉え、4月から始まる新年度に向けて、準備を着々と進めていってください。3年生の中で、今月中旬の「共通テスト」や大学受験等に臨むみなさん、蓄えた力を存分に発揮できるよう、焦らず自分を信じて、最後の最後まで頑張って欲しいと思います。
みなさんは新しい年・新しい学期に向けてどんな目標を立てましたか? 新しい年・学期に向けて自分自身の成長に向けて努力することが大切だと考えています。新しい年・学期には、新しい出会いや新しい体験が待っています。新しいことに挑戦することで、自分自身を成長させてください。先ほどの“上り龍の如くに”です。また、クラスメイトの勉強を手伝ったり、部活でチームメイトを励ましたりすれば、自分自身の成長だけでなく、周りの人たちの成長にも貢献することができます。新しい年・新しい学期、自分自身の成長に向けて努力するとともに、周りの人たちの成長に貢献することを目標にしてみてください。
新年・新学期が始まるにあたり、学校に行くのが辛い・苦しいと感じていれば、1人で抱え込まず、担任や周りの先生、保健の先生、誰でも構いません。話しやすい人にに相談してください。 皆さんが、笑顔で幸せな3学期そして2024年が送れるよう願って、始業式の講話とします。