令和5年度校長ブログ

1年生 探究学習で飯田下伊那をフィールドワーク(ハナノキ)

2023年10月17日 14時34分
校長ブログ

1年生は探究学習の一環としての校外活動=フィールドワークに出かけてます。

各班の調査テーマごと活動エリアが異なるため、南部5町村のほか飯田市内など、11班に分かれて各箇所をフィールドワークしました。
その中で、短時間でしたが私自身も生徒の様子を見つつ、フィールドワークに参加させていただきました。その様子を紹介します。

テーマ【下伊那の絶滅危惧種】の班
飯田市山本の旧山本中学校の杵原(きねはら)学校に来ています。
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学校が絶滅危惧種とどう関係が? って思われた方も多いのでは・・・。
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杵原学校には県の絶滅危惧種レッドデータブック(県R.D.B )のⅡ類に登録されている『ハナノキ』が植っています。今日はこの杵原学校卒業で「ハナノキ友の会」代表の所澤あさ子さんにお話しいただきながら3人の生徒が生物の多様性、ハナノキの特徴や分布、ハナノキの保全・保護などを学びました。

みなさんは『ハナノキ』はご存知ですか?

ご覧の通り、ハナノキはとても大きな樹木です。樹高30mにもなる樹木です。春の芽吹きの頃は赤い花を咲かせ、秋には真っ赤に紅葉し、遠方からもよく目立つ木ですが、近年の土地開発よってハナノキの生育に適した湧水湿地が消失し、かなり個体数を減らし絶滅危惧種となっています。ハナノキは日本固有種で恵那山を中心として半径50km内に分布していましたが、現在、胸高直径5cm以上のハナノキが100個体を越える集団は長野県飯田市と岐阜県中津川市の2カ所のみであり、50個体に満たない集団が多いそうです。(独立行政法人森林総合研究所HP参照
写真のハナノキですが、少し紅葉が始まっていました。秋の深まりとともに、葉が赤く色づいていくのがとても楽しみです。
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今日の山本のほか、阿智、新野にも貴重なハナノキの生育地が残っているそうで、地域や行政が連携して理解・協力(努力)しながら、伊那谷の自然をいつまでも大切にしていきたいものですね。