この夏休み、皆さんは熱中症やコロナ感染症に注意しつつ、1、2年生は補習、クラブ活動など、3年生は進学・就職活動に力を注いだと思います。また、夏休み入ってすぐの「中学生体験入学」では、生徒の皆さんに協力してもらい、日頃のクラブや生徒会活動を紹介したり、音楽や福祉の体験授業では中学生と一緒になって日頃の成果を披露するなど、阿南高校の魅力を十分伝えることができたと思います。関わってくれた生徒の皆さん、本当にありがとうございました。
1学期の終業式で、ユネスコの無形文化遺産に登録された「新野の盆踊り」「和合の念仏踊り」などの風流踊りのことを紹介し、ぜひ皆さんには、コロナの制限などがなくなり各地区で開催される「夏祭り」に参加してほしいと話しました。3年生の有志が、飯田りんごんに参加してくれました。その時の話なんですが、開始前、指定されたところで待っていると、乳児を抱いた若いお母さんが声をかけてくれたのです。「先生、私のこと覚えている?」彼女は、14年前の卒業生で、今は旦那さんともう1人の4歳ぐらいの女の子の4人家族となっていました。こうやって、卒業後も阿南高校のことを思い続けてくれ、応援し続けてくれていることに、とても感動しました。本当にありがたいですよね。
今日より長い長い2学期が始まります。1、2年生に皆さんは、新人戦、修学旅行など、学校行事がたくさんあります。3年生は進路決定の2学期ですね。とても大事な時期になります。目的意識をしっかりと持って、自分の進路を決めていって欲しいと思います。就職・進学にせよ、高校までとは違い、18歳成人となりますので、より一層の責任や自立が求められます。不安もありますが、夢や目標に向かって頑張ってください。
さて、この夏、多くのスポーツのイベントが行われました。インターハイ、高校野球、世界水泳、サッカー女子W杯、バスケットボールW杯等々。今はハンガリーのブダペストで世界陸上が行われています。その中で、北口榛花さんが女子の槍投げで頂点の金メダルを獲りましたね。日本の女子選手がマラソン以外の陸上種目で頂点に立つのは、オリンピックも含めて初めての快挙だそうです。金メダルのインタビュー、彼女の笑顔がとても印象的でした。何でも母の“笑顔は幸せを引き寄せる”との言葉を胸に、常に笑顔を心がけているようです。言葉も知らない、友達もいない異国チェコへ1人志願して出向き、ひたすら努力し、苦しい時も常に笑顔を心がけ、5年後にこのような結果を自ら引き寄せました。実力もさることながら、表情豊かな一面も多くの人の心を惹きつけたと思います。
新学期が始まるにあたり、学校に行くのが辛い・苦しいと感じていれば、1人で抱え込まず、担任や周りの先生、保健の先生、誰でも構いません。話しやすい人に相談してください。
皆さんが、笑顔で幸せな2学期が終えられるよう願って、始業式の講話とします。