郷土芸能鑑賞会に向けて ~体育館に立ち上がる伝統の舞台~
2025年10月28日 10時15分先日(10月25日)、本校体育館にて、下條歌舞伎保存会の皆様による舞台設営が行われました。赤白の幕、松の木の飾り、障子の背景などが次々と組み上げられ、いつもの体育館ステージがまるで江戸時代の芝居小屋のような空間に変わりました。
いよいよ11月1日(土)11時より、郷土芸能鑑賞会にて『絵本太功記 十段目 尼ヶ崎の段』が上演されます。(10:10より本校郷土芸能同好会の新野の盆踊りと雪まつり、そして、音楽選択者による泰阜太鼓が披露されます。)
この演目は、明智光秀(作中では武智十兵衛光秀)とその家族の悲劇を描いた重厚な物語で、親子の葛藤、忠義と人情が交錯する名場面です。この段は、歌舞伎の中でも特に演じられる機会が多いそうで、地方の地芝居でも人気の高い演目だそうです。
今回の公演には、下條村出身の若者たちが多数出演します。武智十次郎役と加藤虎ノ介正清役には本校生徒が、旅僧(実は真柴筑前守久吉)役には阿智高校の生徒が出演。また、下條小学校の児童も舞台に立ちます。主役の武智十兵衛光秀役は、阿南高校OBであり保存会長の福澤さん。世代を超えて地域の文化を受け継ぐ姿に、深く感動します。
見どころは三つ、人間の情と武士の覚悟が交錯する、見応えある場面です。
・前半、十次郎と初菊が悲しみを堪えながら祝言を交わし、戦へと旅立つ場面
・中盤、光秀が誤って母・皐月を刺してしまう衝撃の場面と、瀕死の十次郎が戦況を語る場面
・終盤、光秀、久吉、加藤清正が登場する勇壮な場面
観覧は無料です。駐車場は阿南高校校庭をご利用いただけます。申し込みは以下のフォームからお願いいたします。
阿南高校が地域と紡ぐ伝統の舞台をぜひご鑑賞ください。
11月1日、あなたの心に残る一場面が、ここで生まれるかもしれませんね。