秋の風物詩「アキノキリンソウ(秋の麒麟草)」
2024年10月14日 21時37分この時期(10月上旬)、路側や河川敷、空き地などの至る所で一面黄色の花が咲いています。背が高く泡ののように細かな小さな花が咲いていることから「セイタカアワダチソウ」と呼ばれる、北米原産の帰化植物です。こちらはやたら増え、刈っても刈っても伸びる厄介な植物です。 元々、日本にはアワダチソウと呼ばれる、秋を代表する見た目も上品さを感じる植物があります。今回紹介する植物、「アキノキリンソウ(秋の麒麟草)」(キク科)です。
阿南町大下条の町道(?)の道路脇でひっそり咲いているのを見つけました。前段のセイタカアワダチソウはこの花から命名されています。(アワダチソウはアキノキリンソウの別名)
じゃぁ、「秋の麒麟草」の命名はと言うと、葉が(厚めで乾燥に強い)多肉質で、草丈は低めの「キリンソウ(麒麟草)」(ベンケイソウ科)の花に似ていることから「秋の麒麟草」と名がついたそうです。似ているのは黄色の細かな小さな花を咲かせるくらいで、花期(花の咲く時期)や生息域、葉・茎も全く似ておらず、当然分類上の科も異なります。
植物(花)の名は、その背景や物語(ストーリー)が様々あって、奥深く興味深いものです。
アキノキリンソウはかつての里山の風景の一部で、素朴で親しまれてきました。それが近年では、身近で見つけるのがやっとになってきています。(開発が進んでいない山に入れば、林道などではまだ残っています。)
いつまでも秋の風物詩として、愛していきたいものですね。
(セイダカアワダチソウに負けるな!)