「霜月まつり」と「輝く油絵」
2024年12月5日 11時01分12月のことを「師走」と言いますね。その語源や意味については諸説あるそうですが、「年の瀬が迫り師(僧侶や先生)が走り回るほど忙しい月」から「師走(しわす)」と呼ばれるようになった、という説が有名ですね。他にも、「年果つる(としはつる)」の年の終わり説、「四極月(しはつ)」の四季の最後説、「一年の仕事を為し終える」の仕事を終える=為果つ(しはつ)説もあるそうですが、日に日に日が暮れる時間も遅くなり、令和6年(2024年)も残すところあとわずかとなりました。
古来の人々は、そんな昼間の時間も最も短く生命力も弱まる冬至の時期、全国の神々をお招きして湯でもてなし、太陽と生命の復活を祈る儀式が南信州の遠山地区で行われます。それが『霜月まつり』です。
何故12月(師走)なのに霜月(しもつき)なのかというと、この冬至の頃は旧暦では11月=霜月だからです。
(以下は令和5年度2学期終業式「校長講話」より)
阿南高校の事務室前の廊下に展示されている絵画ですが、ちょうど「霜月まつり」や「冬祭り」が行われるこの時期に、不思議な現象が起こるのです。
この不思議な現象は、校舎と校舎の合間から差し込んだ朝日がろうかの床面に反射し、絵画が光り輝くのです。 飯田市南信濃に暮らした童画家の北島新平さんの作品で、開校三十周年記念に書いていただいた油絵だそうです。
北島さんは福島県のご出身で、縁あって長野県に移り住み、結婚して旧木沢村=飯田市南信濃木沢に籍を移し、小中学校の教員を務める傍ら、飯田下伊那地域を巡って祭りなどを描き創作活動に励んだそうです。
北島先生が愛し絵画に残した南信州の風土や民族文化が、作品とともにこの先ずっと大切に愛し続けられ、後世に繋いで行って欲しいと願ってます。