1学期終業式「講話』より
みなさんが住む街でも、夏祭りや花火大会などが始まってきます。昨年の1学期終業式でも話しましたが、ユネスコの無形文化遺産に登録された「新野の盆踊り」や「和合の念仏踊り」もその一つです。我が街の郷土芸能を、我が阿南高校の郷土芸能同好会で日々練習し、稽古を積んできました。8月3日には文化系クラブの甲子園とも言われてます「全国高等学校総合文化祭」が開催され、そこで「新野の盆踊り」と「新野の雪まつり」披露します。阿南高生みなさんで応援してますので、愉しみながら日頃の成果を発揮し、全国のみなさんに阿南町を含む南信州と阿南高校をアピールしてきてください。
みなさんの住む地区にはそれぞれの夏祭りがあります。是非積極的に友達や家族を誘って出向いてみてください。地域の皆さんが大切にされているお祭りに、若いみなさんが楽しんで参加してくれることをとてもうれしく思っています。そして、これからを受け継いでいってくれることを強く願っています。
1学期始業式「新札」と「パリ五輪」が楽しみだと話しましたが、新札はなかなか手元に回って来ず見てません。一方、オリンピックはいよいよ始まりますね。今日、開会式です。みなさんも楽しみにしているかと思います。目標に向かって困難を乗り越え、自分の可能性を信じつつも、プレッシャーの中大舞台に立つということは、想像をつかない相当なものと思います。今月上旬、そんなオリンピアン、しかも長野県出身の小平奈緒さんの講演を聞くことがありましたので、みなさんにその一部=小平さんの生き方を紹介します。
講演の演題は「知るを愉しむ」でした。「楽」ではなく、「愉」の字を使った理由は、心を示すりっしんべんに「運ぶ」という意味の兪の「愉」=「心を動かすこと」を大切にしているからだそうです。興味を持ったり、好奇心を持つことは、決して楽だけではなく、苦しいこともつらいこともあり、その時は、自分の中の心を動かすことで、それを愉しんできたと。それが小平さんの生き方の軸となっていると話されてました。 小平さんは冬のオリンピックスピードスケート選手です。2010年バンクーバーから4大会連続でオンピックに出場しています。2018年の平昌で日本女子スピードで初の金メダルを獲得した選手です。当時女子トップの韓国のイ・サンファ選手とのレース後のシーンは、今でも語り続けられています。 2022年の北京でも期待されていましたが、結果は500mで17位、1000mで10位でしたが、最後まで滑り切った姿が印象的でした。 小平さんは、 "与えられるものは有限 求めるものは無限" 、"成し遂げることはできなくても、自分なりにやり遂げることはできた" と話され、人生において 「自分がどうありたいか」「ありのままの自分を表現する」 ことの大切さを伝えてくださいました。
皆さんもこの1学期という自分自身のオリンピックに挑戦しました。夏休み明けの2学期も、仲間と共に自分を信じ、様々な自分に課した課題や物事に、小平さん言葉のように「ありのままに、愉しんで」欲しいと思います。