阿南高校 校長ブログ(~R4年度)

鈴ヶ沢南蛮の収穫をしました

2021年10月14日 14時32分
校長ブログ

 3年地域文化コースの生徒が阿南町和合で鈴ヶ沢南蛮の収穫を行いました。見ただけで絶対激辛だとわかる真っ赤に熟した南蛮を一つ一つ丁寧に収穫していきます。小1時間ほどでコンテナに2箱ほどの南蛮が取れました。その後、和合小学校が冬季に分校として利用していた校舎で鈴ヶ沢野菜について学びました。
 信州の伝統野菜に指定されている鈴ヶ沢の野菜はこの地区の住民の減少とともに栽培者が減少しています。今では玉川さんと数名の方のみが細々と栽培している状況となってしまいました。
 阿南高校から車で40分もかかる和合の最も奥にある鈴ヶ沢地区は、他の野菜が交雑することができないほどある意味隔離された土地です。今年できた種子を翌年に蒔くことを繰り返して鈴ヶ沢の土や気候に適応した野菜として維持されてきました。ピーマンやシシトウなど他のよく似たもっと生産効率の良い野菜を栽培することもできますが、自然交雑によって鈴ヶ沢野菜の特徴が消えてしまう心配があります。鈴ヶ沢の住民は、代々生産性よりも在来の野菜を守ることを大切にしてきたのです。
 しかし、鈴ヶ沢野菜の栽培だけで生活できるほどの収穫はありません。他の仕事をしながら、鈴ヶ沢に住み着き、鈴ヶ沢の野菜を守り続けようとする玉川さんの意志と情熱には敬意を表さずにはいられません。

   

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